2007年02月14日

Audibleな洋書生活 15-25



25. Brother Odd (Odd Thomas Novels)
Dean R. Koontz

ちょっとオカルト的な物語。霊が見えると
いう青年にまつわる、修道院が舞台の設定です。

著者のKoontz氏は、ハイテクと人のあり方と
にも時折スポットを当てているようで、彼の
代表作である(と思います)Watchers、
Sole Survivor、Lightningなどにもそれが
反映しています。

Odd Thomasという青年には、霊が見える
能力があり、彼が住んでいる修道院に現れ
る悪霊の数から、惨劇を予感します。それ
を未然に防ぐため、Oddはあらゆる手段を
用いて対応するのですが...

ラストのあたりで、特に心が温まるシーン
が描かれており、Koontz氏ならではの味
を出しています。英語もいつもながら格調
があり、かつ読みやすいです。是非一読を。

(Audible読了79冊目)

−−−−−−−−−−

24. Miracle In The Andes
Nando Parrado

凄い、などという言葉が、余りにも無力に
思える一冊。

雪も実際に見たことがない一行が、
突然飛行機事故でアンデス山脈に
放り出される。その後彼らを襲う
自然の猛威を前に、生き残りへの
壮絶な闘いが始まる...

肉親や兄弟、友達らを目の前で失い、
絶望の連続を乗り越えて、遂に自力で
山を越え救出されるまでに至る72日間
の記録です。

以前に、この事件については、Aliveと
いう書物があったらしく、この本では、
主人公のParrado氏が自分の心に
どのような変化があり、何を支えにして
前進したかが綴られています。

もう絶句するような光景がいくつも描写
され、本当に「日常」のありがたさに感謝
したくなります。これまでに出会った本の
中でも、忘れられない一冊になりました。
文句なしにお勧めです。また、Audible
には、おまけで最後に20分ほどの
Parrado氏へのインタビューがあります。
Parrado氏は、最初と最後のあたりの章
を実際に朗読を担当しておられます。

(Audible通読78冊目)

−−−−−−−−−−

23. Wild Fire
Nelson DeMille

国家陰謀サスペンスものです。
中東のテロリストを一掃するため、米国内に
自らの手で核攻撃を仕掛け、あたかも中東
からの攻撃に見せかけるという陰謀物語。
John Coreyと、美しいパートナーであり妻の
Kate Mayfieldが今回強力なタッグチーム
を組んで活躍。敵は政界トップに人脈を持つ
Bain Madoxで、自分の秘密クラブを通して
自分の計画を進め、JohnとKateは危険を
承知でアジトに乗り込みます。

著者のDeMille氏は、いつも会話に大人の
ユーモアを交え、シリアスになり過ぎるのを
避けています。と言うか、Johnの捜査官と
しての破天荒ぶりを出そうとしているのか
も知れません。英語はいつもながらとても
読みやすく、ページが知らない間に進み
ます。

そう言えば、噂ですが、あの9/11のテロ攻撃
も「やらせ」だったという声がちらほらと...
この小説のような事が実際にはないことを
願いつつ、最後までハラハラして読みました。

陰謀もの、サスペンスもの、テロもの、ユーモア
ものが好きなら、ズバリな一冊です。さらに、
Audibleの音声ファイルには、著者のDeMille氏と
渋いナレーターのScott Brick氏との電話対談
のおまけ付きです。

(Audible読了77冊目)

−−−−−−−−−−

22. Echo Park
Michael Connelly

名捜査官Harry Boshの面目躍如な一冊。
英語は読みやすく、話の筋もそれ相応に
入り組んでいて、決して子供だましでは
ありません。犯罪ものですが、かなり後に
なって真犯人が分かります。背後には
いろんな人物が自分の利益を巡ってドロ
ドロした動きをしています。これは2回程
じっくり読んでもいいかも。

Connellyという作家は、今回は150キロ
の全力投球した感じですね。まだまだ
磨きがかかってきそうで、どうなるのか
と目が離せない作家の一人です。

(Audible読書数 76冊目)

−−−−−−−−−−

21. Act of Treason
Vince Flynn

大統領選挙の直前、何者かによる
爆弾事件が発生。大統領候補の妻
や他多数の命が奪われた。捜査線
上に浮かんだのは意外な面々!

いわゆる政治陰謀ものですね。これ
にアクションの要素を加味した一品
です。Vince Flynnの著作はこれで
2作目になりますが、今後さらに活躍
するであろう可能性を思わせるもの
があります。

ただ、注文を言わせてもらえるなら、
あと少し心理描写の深みが前作程
ではないかも、という感じ。でも今後
も注目していこうと思います。お勧め。

(Audible通算75冊目)

−−−−−−−−−−

20. The Long Tail
Chris Anderson

ちょっと変わった書名ですが、実はこの本
に書いてある事は、今急速度で変化して
いる流通の実情を描いています。

この本に書いてあるエッセンスですとは、
ベストセラーと一般に言われているものは
常に存在しますが、それが全体に占める
売り上げは以前よりもかなり減っており、
本当に売れているものは、いわゆる
「ニッチ」なアイテムで、あまり流行らない
ものになっているという点です。

グラフの左が流行の最前線で、ベスト
セラーとすると、右になるほど次第に
売れ行きが下がり、限りなくゼロに近く
なります。ですが、実はこの限りなくゼロ
に近い「尾っぽ」(テール)の部分がこれ
までにも増して売れているのです。

いわゆる個人の好みが的確に反映され
ていて、長期になるほど「こだわりの一品」
が売れます。iPodなどと関連して一曲
単位での購入が可能になったのも一例
です。また、この理屈でいくと、ネット上
でのアフィリエイトという「業種」も、ニッチ
なものでも、アピールの仕方によっては
かなり売れるということも言えそうです。

とにかく、流通界での大きな潮流を知る
上でかなり参考になりそうな一冊です。
経済初心者の小生も、勉強になりました。

(Audible読了74冊目)

−−−−−−−−−−

19. The Mephisto Club: A Novel
Tess Gerritsen

究極の悪という存在がこの世に
存在するのか?という 問いかけを背景に、
サスペンスとリアルな描写でぐいぐいと
読者を引きつける一作。タイトルの
The Mephisto Clubとは、悪魔という
ものの存在を認識しつつ、警察にも
協力しながらそれを追跡・研究する
という私的組織の名前になっています。

中心は二人の女性で、一人は刑事で、
もう一人は検死官ドクターです。彼らに
はそれぞれ私的にいろいろと悩みを
抱えていて、それが犯罪捜査という
主な筋書きを肉付けしています。

英語は読みやすいです。ただ随所に
出てくる犯行現場の描写は、映画に
はまず出来ないと思います。全体的
にはとてもよくできた物語で、続編も
予期させています。また、ナレーター
の女性は、登場人物に応じてとても
巧みに読み方を変えています。まさ
にプロな読みですね。お楽しみを。

(Audible通算73冊目)

−−−−−−−−−−

18. My Sister's Keeper
Jodi Picoult

とても切ない一冊。
ケイトは子供の時から白血病をで
苦しんでいて、そのため母は新しく
妹アンナを生む。姉ケイトのために
いろんな苦痛をこらえてきたアンナ
だが、ついに自分の人生を生きる
ため、献体的な治療の束縛から
解放するべく裁判を起こすことに。

この裁判の判決に至る過程で、
登場人物らのこれまでの人生を
回想する部分も交錯し、とても
読み応えのある物語になって
います。判決はここでは書け
ませんが、特にこの物語の
最後の出来事が切ないです。

病気ということ、人を助けると
いうこと、親であることの、兄弟
を助けることなど、いろんなこと
が入っています。著者は、「命」
とは誰のものか?という疑問を
投げかけてもいそうです。

英語は平易です。
是非ご一読を。

(Audible読了72冊目)

−−−−−−−−−−

17. The Second Perimeter
Michael Lawson

新進気鋭のMichael Lawsonが
2冊目 に書いた快作です。

アメリカの核潜水艦情報を 得ようと
するスパイを相手に、ちょっとおどけ
たところが魅力のJoe Damarcoと
妙齢の腕利き夫人Emmaが活躍。
今回はスパイのボスで、もの凄い
美人のLi Meiが相手です。

Lawsonの作品は、第1作目の
The Inside Ring があります。
これは私的には少し筋が複雑
だったかも。それに比べて、今回
はスカッと贅肉が取れています。
また、人物の心理描写もなかなか
リアルで、特にこのLi Meiという
女性のEmmaへの敵愾心
は、凄まじいものがあります。

DeMarcoは、ベテランであり
ながらハードボイルドではなく、
ピストルの使い方も知らない
抜けたところがあります。でも、
どこか不思議と彼独自の勘と
行動力があり、やはり主人公
の風格があります。

Lawsonは、今後かなりの存在
になる可能性が。新しく好きな
作家を掘り出してみたい洋書
ファンには目が離せないですよ。
最高の5点。

(Audible読了71冊目)

−−−−−−−−−−

16. Dean R. Koontz
Velocity

いやー、さすがKoontzです。あの情景
描写や、人の心理の動きのトレースの
仕方は、昔から第1級のものがあり
ます。

3年間も意識不明で入院中の愛妻
(になるべし直前の出来事でのこと)
を持つBilly Wiles。毎日真面目に
働いていたが、ある日、車のフロント
にこんなメモが。

"If you don't take this note to the
police and get them involved, I will
kill a lovely blond schoolteacher
somewhere in Napa Country.

If you do take this note to the police,
I will instead kill an elderly woman
active in charity work."

You have six hours to decide.
The choice is yours."

 うーん、本(ペーパーバックですが)の
最初に出てくるこれに引き込まれました。
そこからは、もう時間を忘れて読み進み
ました。犯人は、狡猾、残忍、綿密。
最後まで、「一体犯人は誰だろう?」
でした。彼の筆力は凄い。

英語もいつもの事ながら、高度な表現
がありながら、不思議と筋を追いやすい
ものがあります。ラストにスコーンと、ひと
ひねり入ってます。

Koontzの作品はこれまで10冊ほど読み
ました。見ていて多少の当たりはずれが
あるようです。

でも、これはアタリの一冊です。

登場人物は、Billy意識不明で入院中
のBarbara Mandelだけにします。後は
読んだ人のお楽しみということで。

(Audible読了70冊目)

−−−−−−−−−−

15. Skinny Dip
Carl Hiaasen

軽妙な犯罪モノ、というちょっとユニーク
な組み合わせ がここに実現しています。何と
言うか、全体的にとても喜劇的なんですね、これ。
自分のしたミスの後始末のために、すごく魅力的
な自分の妻を海へ突き落としてしまうお馬鹿
な夫。九死に一生を得た聡明な妻は、巧妙な
復讐を開始。

シリアスな筋書きなのに、会話のやりとりに
ユーモアがあり、とても楽しく読めてしまいます。
大人の小説という感じですか。

でも、英語自体も読みやすく、この作家
Carl Hiassenの作品を次もいっちょいこかー
という気持ちになります。日本ではほとんど
無名なのが不思議なほどです。喜劇的
サスペンスが好きな方は、是非どうぞ。

(Audible以前読了分)


posted by 英語生活人 at 07:10| Comment(0) | TrackBack(1) | Audibleな洋書生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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